レザーリュック製作レポート 2
今回のリュックも、全体の色味の統一感を出す為に、へり返し仕立てで縫製。
内側外側の吊りを取りながら、2枚の革を合わせて仕立てていきます。
吊りを取る部分は、鞄によって場所が違ってきますので、
帆布で製作した、試作のかぶせ蓋から、最大の頂点になる部分を見つけ出して、
吊りとなる部分を割り出します。
吊りを取る長さは、革の厚み、革のコシ具合で全く違います。
ほんの数ミリの事なのですが、計算上で割り出せる事では無く、
試作品があるととても役に立ちます。
吊りは、左右均等にひずみが生じないように、手のソフトタッチで調整していきます。
ひずみが生じると不自然で、いびつなカーブになってしまうからです。
何気ないパーツだけれど、それなりに技術が詰まっている箇所なのです。

リュックを開け閉めをする度に、かぶせの蓋は手が触れる部分であり、
特に蓋の端の方は酷使されるわけですから、最も経年変化が起きる箇所といえます。
けれど、リュックだから、柔らかみのあるイメージにしたいので、
かぶせの蓋の口元だけに、芯材を仕込む「口元芯」で仕立ててみました。
次は、ショルダー部分の製作です。