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鞄のアトリエ ESPEDIENTE  ~エスペディエンテ~

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レザーリュック製作レポート 4

先日までに仕上げてきた、背体と前胴、そして底部をまとめ上げ、
いよいよリュックの形が現れます。

レザーリュック製作レポート 4_d0205122_071456.jpg


まずは、前胴脇部分にファスナーをセットします。
この脇ファスナーは中身を出し入れする際、いちいち蓋を開けずに、
ひと手間省ける、便利なファスナーです。

脇ファスナーをセットした事で、各部分の革パーツごとに、
裏地を仕込み、裏地と抱き合わせで縫合します。
裏地は、今回もレーヨン素材100%のベージュ色を使用しました。

レザーリュック製作レポート 4_d0205122_074086.jpg


しかし、このまとめ縫合する際、大変困難を極めました。
なぜなら、元厚1枚当たり3m/m近くあるドイツシュリンクを
そのまま使用してみたからです。
どれだけ厚いのかという、感覚は分かりにくいと思いますが、
単純に重なりあった内縫いする部分の厚さは、3m/mの2倍3倍になるのです。

まずは、底部周囲と側面・前胴の間に、玉ブチをサンドして縫合します。
縫い合わされる端の部分には、わずかながら斜めの漉き(すき)加工を施しました。
それは、縫い易くする為もありますが、3枚分厚みが重なり合う箇所なので、
仕上がってからそこだけが、変に厚くなり過ぎないようにする為です。

斜めの漉き(すき)加工を施したとしても、重なり合うコバ(=革の縁部分)の厚みは、
相当なものになります。
厚みが増したコバに、玉ブチを入れて、
一定の位置をずらさずに縫い上げる作業は、一目一目が綱渡り状態。
縫製の難易度を、急激に上げる結果にもなってしまうのです。
全ては、ボリューム感ある仕上がりを、追及する為。

レザーリュック製作レポート 4_d0205122_081178.jpg


今までのやり方を変え、難易度を上げて挑戦してみた結果、
理想のボリューム感を表現する事が出来ました。
これからの内縫鞄製作において新たな可能性が生まれてきたと思います。

続いて、上口の巾着具合を確認します。
上口用の革ヒモの作成がまだなので、まずはロープで対応。
同時に革ヒモの、必要な長さも計測します。
また、革の質感については、上口をしぼった際、柔軟に重なり合う。
上口をほどく際には、弾力性があって、パンッと開く。
ドイツシュリンクの弾力性と伸縮性の両方を兼ね備えた、
この革の特徴が上手く生かされていると思います。
特に今回は、厚みを残した分、さらに実感できます。
これからも、素材の魅力を最大限に引き出す為の工夫は、追及していきたいです。

レザーリュック製作レポート 4_d0205122_0151753.jpg


このリュックも、あともう少しで完成です。
上口のバインディング、ファスナーのつまみ、上口の革ヒモ等、
まだ残されたパーツ製作があるので、気を抜かずに進めていきます。
by keel503 | 2011-01-29 00:12 | 鞄職人の日々
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長野県松本市にてヨーロッパの革を使った、手づくりの革鞄やバックを製作しています。2013年4月にアトリエ兼店舗をオープンいたしました。皆様のお越しをお待ちしております。


by keel503
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