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鞄のアトリエ ESPEDIENTE  ~エスペディエンテ~

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ベルトの製作

私の定番鞄の『コモ』のパターンオーダーと、ベルトの製作依頼をいただいていましたが、
まずはベルトを先に製作させていただきました。
ノブレッサカーフの爽やかな色味、ジンブルー色での依頼を受け、
この夏に使いたいという事でしたので、梅雨が明けていよいよ夏本番!!
何とか間に合わせる事ができました。
ベルトの製作_d0205122_2334951.jpg


ベルト製作にあたって、コバの処理について悩みました。
ベルトは摩擦が多い。
摩擦に対する耐久性を考えると、へり返し仕立てでは適さない仕立て方法だと思うし、
男性的なシャープなイメージを表現するとなると、
どうしても、切り目の仕立てのコバ処理。
切り目仕立てで、尚且つコバをカラフルに仕上げる事が、今回のテーマとなりました。

切り目仕立ての場合、
今までは染料仕上げを基本としてコバ仕上げを行ってきましたが、
せっかくカラフルな発色が多いノブレッサカーフや、
ドイツシュリンクを使っても、染料で仕上げると、
どうしてもコバの色は、黒ないし、こげ茶になってしまいます。

全体を引き締める色として、決して悪くは無いのですが、
コバも素材の色に合わせた色でまとめたいと思い、
端革等を使って、いろいろ顔料仕上げの方法を試してきました。
しかし、なかなか… しっくりくる方法が見つからないでいた所、
先日、同業者の方からコバ処理のアドバイスを頂き、それを基に少しアレンジを加え試してみました。
アドバイスのお陰。
実際に、端革で屈折やひっかき等のストレスを与え
コバの耐久性を試してみたところ、
今までにない顔料仕上げによって耐久性がより改善されました。
(これまで私がしてきた顔料仕上げの場合、使っているうちにコバ磨きした部分が剥離したり、
ひび割れ等が起き、耐久性に劣っていました。)
また、独自で顔料の色塗料を作ることができましたので、
ジンブルー色に出来るだけ近づけるように、色を調合することもできました。

ベルトの製作_d0205122_2335735.jpg


カラフルに全体がまとまるのは、爽やかな清涼感で夏にピッタリ。
革製品というと、夏は敬遠されがちな所もありますが、
清涼感と元気を取り入れるアイテムとして、活躍すればいいなぁ。 
一般的に黒ないし、こげ茶色のベルトが多い中、
服装に合わせたカラフルなベルトも、使い分けとしてあってもいいのかなぁ…。
しかも、ベルトと鞄の素材が同じ革というのも素敵。
それこそ“オーダーならではの魅力”なのでは… と感じます。

“オーダーのならではの魅力”は、もうひとつ。
ベルトの長さ自体は、ご依頼主の体型に合わせて製作しますが、
ベルトの穴は実際の体型サイズに合わせた穴を、納品の際にその場で開けさせて頂きます。
ジャストサイズの穴と前後にひとつずつ。全部で3つ位しか穴は開けません。
必要最低限の穴のみを開けることで、自分だけのアイテムとなり、
たくさん穴の開いた市販のベルトに比べると、よりオリジナルが感アップします。

また、ノブレッサカーフの二枚貼りだけでは、ベルトの厚みが心もとなかったので、
表革と裏革の間にブッテーロの床革をサンドイッチして、
さりげない肉盛りを演出しました。
いかにもという感じの肉盛り感もいいけど、さりげない肉盛り感もいいと思います。
今後は、この肉盛り感の表情も使い分けていきたいです。
by keel503 | 2012-07-22 23:48 | 鞄職人の日々
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長野県松本市にてヨーロッパの革を使った、手づくりの革鞄やバックを製作しています。2013年4月にアトリエ兼店舗をオープンいたしました。皆様のお越しをお待ちしております。


by keel503
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