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鞄のアトリエ ESPEDIENTE  ~エスペディエンテ~

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同素材でベルトと鞄を製作

以前、ノブレッサーカーフのジンブルーを使ったベルトを製作させていただいた方から、
同時に同じ革で鞄のオーダーも頂いており、ジンブルーの鞄が仕上がりました。
クラフトフェアまつもとへ出展した際にオーダーを頂いたのですが、
何度か打ち合わせをさせて頂いて、
私の定番鞄『コモ』にアレンジを加えて頂きたいというご要望に変わっていきました。

ご依頼主の方は、書類等をザックリ収納したいということで、
『コモ』の特徴である、中の仕切りは不要。
開口部の口元処理は、ファスナーでの開閉が良いというご希望でしたので、
『コモ』のテイストは取り入れたまま、別の鞄を生み出す形となり、
結果、フルオーダーという形で製作させて頂きました。
ご依頼主の方は、『コモ』のフォルムを大変気に入って下さり、
口元をできるだけスマートにして欲しい。
という、そのご要望から新たに型紙を起こして製作致しました。

同素材でベルトと鞄を製作_d0205122_1148308.jpg


底面の基本サイズは『コモ』と同じにして、
マチの幅は上口に向かうにしたがって、徐々にサイズを狭めていくように変更。
鞄全体のアウトラインも、パターンをひき直してもう一度見直しし、
鞄の全体の表情がふくよかな感じになるように意識しました。
ハリ・コシ感のある今回のノブレッサーカーフでも、
ボリューム感のある表情が出せて、良かったです。
やっと、鞄の表情を掴む入口にたどりついた気がします。
鞄を置いた時の佇まいも、ちょっとどっしりとした、
男性的な鞄に仕上げることができました。

同素材でベルトと鞄を製作_d0205122_11492119.jpg


さて、『コモ』は口元を短いマグネット式のベロでとめ、
強制的に引っ張って、鞄の上口中央部分にえぐりをつけています。
こうすることで、鞄の表情が生まれてくる事もそうなのですが、
鞄を手に持った際や肩掛けした際に、このくぼみが身体のラインにフィットして、
潰れたような凹みを軽減してくれる役目があるのです。
口元部分が変形した『コモ』の特徴である「えぐり」のライン。
このラインを今回の鞄でも表現することが、最大のポイントとなりました。

ファスナーを使って、「えぐり」の表情を出すにあたって、
何度もパターンや、サイズ、仕立て方法の試作を繰り返しながら、
問題が起きる箇所をその都度修正し、歪みが起きないライン取りを探り、
今回の鞄に採用することができました。
あくまでも自然なライン。自然な表情。
そこを追及する為に、今後も進化させていきたいです。

同素材でベルトと鞄を製作_d0205122_11503118.jpg


使い手を意識する鞄屋さんを目指し、
プロとして、ここが苦労しましたよって、
苦労を感じさせない仕立てが、プロなのかなと心掛けていましたが…
この鞄をお渡しした際、ご依頼主の方より課題を頂きました。
使う目線に立っていたつもりが… まだまだ配慮が足りませんでした。
お客様から教えて頂くことは、まだまだあります。
さらに今後も、お客様のご意見を活かし成長していきたいです。
by keel503 | 2012-11-12 11:57 | 鞄職人の日々
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長野県松本市にてヨーロッパの革を使った、手づくりの革鞄やバックを製作しています。2013年4月にアトリエ兼店舗をオープンいたしました。皆様のお越しをお待ちしております。


by keel503
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