人気ブログランキング | 話題のタグを見る

鞄のアトリエ ESPEDIENTE  ~エスペディエンテ~

espediente.exblog.jp ブログトップ

ハンドバック 『マリー』

ドイツシュリンクの革色オレンジを使用して、ハンドバックを製作。
このドイツシュリンクは、シュランケンカーフとも呼ばれ、
ドイツのぺリンガー社でクロムなめしされた、シュリンク革です。
クロムなめしは、100年ほど前にドイツで開発された技術です。

シュリンク革は収こん性の強いなめし剤を使うことによって、革の表面を縮められ、
独特なシボを持った表情をしています。
型押しの革とは異なる為、模様は不規則で部位によりさまざまです。
染料と顔料を併用して仕上げられているこの革は、革本来の柔らかさを維持しながらも、
傷や汚れにも強く、水分などはすぐに拭き取ることができます。

ハンドバック 『マリー』_d0205122_2123199.jpg


ただこの革は、年に数回しか入荷するタイミングが無く、
好きな時に好きな色をというわけには、なかなかいかない革です。
特に私のような、まだ店を持っていない立場だと、なおさら困難になってきます。
けれど、仕入れ先の担当者のご好意により、数色づつ入手することが可能になりました。

革色のバリエーションが豊富で発色が良く、しなやかなコシを持つこの革は、
内縫いにはとても適していて、カラフルな鞄を作るには絶好の素材です。

ハンドバック 『マリー』_d0205122_21234993.jpg


今回は、『マリー』をベースに、少しエレガントに改良した鞄です。
『マリー』は、小振りな鞄だけれど、底面を広くデザインしていますので、収納性・安定性を持つ鞄です。
マチにスナップを配置してありますので、中身に応じて使い分けることができます。

ハンドバック 『マリー』_d0205122_21242841.jpg


負荷のかかる、根革部分は手縫いで縫製。

ハンドバック 『マリー』_d0205122_21283048.jpg


前面のポケットには、マチが無いのにも関わらず、ドイツシュリンクの持つしなやかさの
おかげで、厚みのあるものを入れても安定していて、ホールド感は抜群です。

ハンドバック 『マリー』_d0205122_2126736.jpg


『マリー』と名付けたのは、私の結婚式の引物用に製作した鞄のデザインでしたので、
結婚式の「マリッジ」から由来しています。
実際に使ってもらい、その後、その鞄を見た方より製作の依頼を受け、
幾つか製作をしたこともありました。
今後も、私の定番デザインの鞄として、製作し続けていきたいと思っています。
# by keel503 | 2010-12-13 21:35 | 鞄職人の日々

革の加工

革の厚みを削って調整すること、「革を漉く(すく)」といいます。
厚さを削って調整できるのは、革特有で、面白さでもあります。

革の加工_d0205122_0112477.jpg


革を漉く作業は、革漉き機で行います。
革漉き機の回転している刃の上に、革を通す事によって、
余分な革の厚みを削りとることができます。
革漉き機は登場以来、ほとんど形が変わっていない機械で、
ちょっとユニークな形です。
現在、国内ではニッピでしか生産されていません。
しかし、革漉きの作業は、簡単なようでとても奥が深いのです。

革の加工_d0205122_0143267.jpg


革を漉く厚さは、革の種類によっても、使う場所によっても変わりますので、
鞄の全体の仕上がりをイメージして、革の漉き具合、漉き厚を調整していきます。
その厚みの調整次第で、鞄の表情が豊かにも、貧弱になったりもします。

もちろん失敗することもありますが、一度漉いたら元に戻りません。
ですから、失敗を最小限にするために、テストピースを用意して希望の厚さになるように、漉きたい革と同じ革で試し漉きをします。
調整ダイヤルに、漉く厚みを調整していく僅かな加減でも、
仕上がりに大きな影響が及ぼすので、神経をつかう作業です。

革の加工_d0205122_0121865.jpg


例えば作る工程で、革と革が重なり合う場所があるとします。
すると重なり合う場所が2枚分の厚さになりますから、革を漉くことによって、
自然な厚さになる様に調整するのです。
2枚の厚さを半分の1枚分にするのではなく、あくまでも自然な厚さに。
ボコッと、飛び出た厚さにならないように。

鞄作りにおいて、革漉きは無くてはならない工程です。
また、機械では出来ない微調整等は、手作業で革包丁を使って漉きます。
革漉きの専門業者がある位に、革漉きの作業は、とても重要で、難しい作業になるのです。
# by keel503 | 2010-12-11 23:53 | 鞄職人の日々

手先のラジオ体操

私の鞄作りにおいて、自分の中で作りあげるイメージがあります。
まず、シンプルで有ること。
機能美であること。
そして、クラフト感をできるだけ出さないこと。

そんな鞄作りをもとにして型紙をおこしていくと、
すごく、緻密な型紙になってしまうのです。

自分が目指す鞄、シンプルが故にごまかしがきかない。融通がきかない。
こんな作業を繰り返していると、頭がフル回転。
ひどくなると、煮詰まって、だんだん、気分が乗らなくなったりする。

そんな時は、次の鞄作りへ移行するまでのウォーミングアップを兼ねて、
クラフトテイストなものを手がけることがあります。

手先のラジオ体操_d0205122_23483945.jpg


クラフトテイストは自分の中の制約が無くなって、自由気ままに作れる。
なんだか、気持ちがリフレッシュされます。

手先のラジオ体操_d0205122_23492315.jpg


次への製作にとりかかるまでの間、
無心で進める手縫いの作業は、手先をほぐす最良のアイテムです。
手先の感覚をよみがえらせ、自分の初心にかえることが出来る作業です。

手先のラジオ体操_d0205122_23501184.jpg


普段はミシンを多用していますが、
作品と作品の合間に制約を無視して作る、手縫いの作業は、
手先の感覚を取り戻すのにとても良いのです。…が、
逆に、シンプル鞄は、神経を使って作業を進めないといけないのです。…が、
どうしてでしょう…
シンプルな鞄を作りたいと、再確認することになるのです。
# by keel503 | 2010-12-09 23:56 | 鞄職人の日々

お腹が空きました!!!

12月を迎え、すっかり日が短くなりなってきました。
夕方5時頃には、あたりはすっかり真っ暗。

暗くなってくると、考えてしまう…
「今夜の夕飯、何にしよう???」
「今日はお腹すいたな~」

  …って、ことで、大好きなご飯屋さんに行ってきました(^-^)

お腹が空きました!!!_d0205122_21553988.jpg


ここでのお気に入メニューは、オムライス

お腹が空きました!!!_d0205122_21561996.jpg


これぞ、オムライス
食の冒険はせずに、オーソドックス・王道が好き♪
ケチャップライスをうす焼き卵で包み込む美味しさ。
そしてこのボリューム!!

この店では、ラーメンを注文してる人が大半ですが、
私は、断然にオムライス

食の冒険が出来ない私…
鞄作りもやっぱり、冒険したデザインよりも、
シンプルで使い易い王道デザインを求めてしまうんです。

飽きがこないよう…
長く、愛着をもって使っていただきたいですから。
# by keel503 | 2010-12-07 22:15 | 息抜きの日々

ショルダー鞄 『リッキーノ』

先日、ご紹介したイタリア、バタラッシー社のミネルバボックスの革色タバコ(こげ茶)を使って、
ショルダーバックを製作。

ショルダー鞄 『リッキーノ』_d0205122_2263328.jpg


鞄前面には、大型ファスナーポケットを配置してありますので、小物などの収納にとても便利です。

ショルダー鞄 『リッキーノ』_d0205122_2222474.jpg


ファスナーは世界シェアNo1のYKKを選択。金属製のファスナーの“EXCELLA”(“エクセラ”)を使用しています。
“EXCELLA”(“エクセラ”)は、エレメント(務歯)のひとつひとつに入念な磨きを施し、
手触り、開閉ともに滑らかなファスナーです。
通常のファスナーと違い、輝きと重厚感が増した質感です。

ショルダー鞄 『リッキーノ』_d0205122_227773.jpg


メインの開口部は、開口部の長さよりも、ファスナーを延長させてありますので、
広く口が開いて、中身がパッと見やすく、取り出しやすいデザインです。

このショルダーバックはまず、試作デザインのものを自分が使っていました。
その結果、改良出来たのが、開口部とフォルムです。

ショルダー鞄 『リッキーノ』_d0205122_227507.jpg


斜め掛けする事により、フォルムが鞄上部で美しく湾曲するように表現し、
また、このラインのおけかげでファスナーの開閉もスムーズになりました。

ショルダー鞄 『リッキーノ』_d0205122_2282063.jpg


負荷のかかる、ショルダー部の根革部分は、手縫いで縫製しました。

作り手の自分が、使い手の目線となって初めて見えてくる、改良点…。
その、重要性を改めて実感しました。
(実際このショルダーバックは、4つの試作を経てこの型に仕上げることができたのです)
# by keel503 | 2010-12-06 22:28 | 鞄職人の日々
line

長野県松本市にてヨーロッパの革を使った、手づくりの革鞄やバックを製作しています。2013年4月にアトリエ兼店舗をオープンいたしました。皆様のお越しをお待ちしております。


by keel503
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31